フットケア看護の作業前の注意事項は、マスク・エプロン・ゴーグルは必須だということ。また、患者に使用する用具は使い回さず、必ず人数分用意するという点も挙げられます。主に、以下のようなフローで行われます。
まずは洗浄を行います。足を清潔にして皮膚のコンディションを健全に保っておくことは健康の維持にとても大切です。そのために、洗浄は最も基本的なケアの一つと言えます。
垢や汚れ、感染症の原因となりうる菌を毎日洗い流すことで清潔で健康な足を目指し、足の疾患を防ぐことができます。また、洗浄をしながら観察を行うことで、足病変の徴候を早期に発見できるというメリットもあるのです。
続いて行う足浴は、保湿や血流促進の効果もあります。足浴を行うことで、硬くなっていたり乾燥していたりする爪や皮膚が柔らかくなり、その後のケアを短時間で効率よく行うことが可能となるため、足浴は角質などのケアの前に行うのがよいとされています。
爪切りは、患者自身が日常から行っているフットケアの一つです。爪のケアが適切に行われないと、伸びた爪が周囲の皮膚に刺さって炎症を起こしたり、肥厚によってケアがしづらくなったりするなど、悪循環に陥ります。また、深爪めによる痛みや巻き爪につながるなど、歩行困難になる場合もあります。適切な爪の切り方を患者や家族に伝えるのも、フットケアに携わる看護師の重要な役割です。
最後に行う足のマッサージは、血行促進やリラクゼーション効果がある大切なフットケアの一つです。丁寧に行うことで、患者との信頼関係も生まれます。マッサージの際に保湿剤を用いることで、フットケア終了後も皮膚の乾燥を防ぐことができます。