看護師は患者のフットケアを行う上でさまざまな道具を使用しますが、ケアに欠かせないものや患者に勧めたくなるような便利グッズがあります。
たとえば、爪切りも通常のものより多くの機能がついています。長さ調節ができたり、拡大鏡がついていたりするものがあり、看護師だけでなく患者本人が使う際にも使いやすいように工夫されています。
角質肥厚や亀裂をケアする角質除去器は電動や手動のものがあり、患者の状態に応じて使い分けができます。
足浴バケツは折り畳み式を使用することでかさばらず、患者ごとの準備が容易になります。また、足浴の際には沐浴剤や緑茶、アロマオイルなど患者に合わせて使用することで、患者はリラックス効果を得ることができます。ケア後の保湿剤も欠かせず、硬くなく刷り込みやすいテクスチャーのものが人気です。
日常で履く靴下には、保湿効果が高いものやむくみ防止のための着圧ハイソックスなどがあります。乾燥肌や浮腫みがある患者だけでなく、立ち仕事の多い看護師にも着圧ハイソックスは有効なグッズとなっています。
また、近年では医師と専門メーカーが共同開発した、靴内を清潔に保ちながら足にかかる負荷を軽くして、快適な歩行を促す「糖尿病による足病変への対応シューズ」と銘打った、新たなフットケアシューズなども発売されています。医療現場の声から生まれたシューズは、変形足や痛みがある患者に重宝されているようです。
フットケアは看護師だけでなく、便利なグッズを活用しながら患者自身や家族も一緒に行うことで、より効果を発揮します。